安全情報 - 2008年におけるスペインでの邦人被害状況について
2008年における当館及び在バルセロナ総領事館が把握している邦人被害件数は461件であり、前年の545件と比べ84件、約15%減少しました。
犯罪の内訳は、スリ及び置き引きによる被害が圧倒的に多く、全体の80%を占めており、続いて首絞め、ひったくり等の強盗が10%、
また、確認されている件数は少ないものの、ニセ警官による事件も発生しています。特に被害の増加が顕著となった犯罪は置き引き及びスリです。その他の被害については、特に大きな変化は見受けられません。
また、一時期、「スペイン=危険」というイメージをもたらした首絞め強盗ですが、2008年においては10件と、発生件数が非常に多かった2000年の353件と比べ、約
35分の1以下に激減しています。
これは、スペイン政府が、日本人観光客の被害者を減らすために非常に協力的に取り組んだ結果です。当館においても、首絞め強盗がある度に具体的なデータを警察に通報し、これに対し警察では、首絞め強盗が多発している場所の警備やパトロールを強化したり、警察当局自らが作成した日本語の安全パンフレットを主要なホテルや駅、バスターミナルに置いて注意喚起を行っています。この他、マドリード市では夏のバカンスシーズンや年末年始には、外国人観光客のための移動交番を設置しています。また、外務省ホームページによって注意喚起し、あるいは日本の旅行業界や旅行出版会社のご理解・ご協力を得て、旅行ガイドブックには、スペインでの犯罪予防のためにかなりのページを割いて頂いた結果だと思います。
このように凶悪な犯罪は減少傾向にありますが、未だ年間約460件の邦人被害が発生しています。中には被害者の不注意に起因すると思われる被害も多く見受けられます。被害に遭ってはせっかくの旅行が台無しになってしまいます。隙があれば襲われる可能性があるという心構えを常に持ち、服装に気をつけ、人通りの少ない道を避け、団体行動を心掛けるようお願いいたします。特に被害の多い置き引きやスリへの対策としては、常に自分の荷物に注意を払うよう心掛けるとともに、自分の周囲にて気を引くようなことが起きた場合、まず持ち物をしっかりと確認することが肝要です。
また、具体的な邦人被害例につきましては、毎月、当館ホームページ「治安情報」の中の「邦人被害例」に掲載していますので、ご参照ください。
◇ 2008年における事件別被害件数
スリ:201件、
置き引き:173件、ひったくり:34件、首絞め強盗:10件、車上狙い:8件、ニセ警官:9件、その他強盗:9件、その他(侵入等、寸借)20件、計:461件
◇ 2000年以降の被害件数の推移(括弧内は首絞め強盗の被害件数)
2008年:461件 (10件)
2007年:545件(21件)
2006年:416件(31件)
2005年:392件(49件)
2004年:397件(67件)
2003年:429年(112件)
2002年:465件(149件)
2001年:587件(290件)
2000年:652件(353件)
1.被害発生場所
(1)マドリード
スペイン広場、マヨール広場、プエルタ・デル・ソル、王宮、サンチアゴ・ベルナベウ・サッカー場付近、プラド美術館周辺、レイナ・ソフィア美術館周辺、グラン・ビア通り付近、空港、駅、バスターミナル、地下鉄(特にアトーチャ駅周辺)、ホテル(ロビー、レストラン)等観光客の多く集まる場所において、スリや置き引きが多発しています。
また、グラン・ビア通りなどの大通りやラストロ(蚤の市)から一本外れた人通りの少ない道や公園において、首絞め強盗やひったくりが発生しています。
昨今、ファーストフード店、洋服店、百貨店等、店内での窃盗事件が多発していますので、屋内であっても十分な注意が必要です。
(2)バルセロナ
サンツ駅、北バスターミナル、ランブラス通り、カタルーニャ広場周辺、プラット空港、地下鉄の駅・車内、ホテル、サグラダファミリアやグエル公園などの観光地、カテドラルを中心としたゴシック地区、カンプ・ノウ・スタジアム周辺、モンジェイックの丘。
(3)コルドバ
花の小道、メスキータ付近、ユダヤ人街。首絞め強盗も発生しています。
(4)グラナダ
サンニコラス教会付近、アルバイシン地区。首絞め強盗も発生しています。
(5)グラン・カナリア島
港周辺地域、サンタ・カタリーナ公園周辺、グアナルテメ周辺等観光客の集まる地域、シウダ・アルタの一部地域(エスカレリータ上部、チャマン地区)。
(6)テネリフェ島
観光客の集まるテイデ国立公園。島南部プラジャ・デ・ラス・アメリカス等の観光客が集まる地域。
2.被害発生時間帯
早朝、夜間の他、13時から16時までの時間帯に被害が多く発生しています。これは、この時間帯がスペインの昼食時にあたり、人通りが比較的少なくなるためと考えられます。なお、同時間帯における犯罪被害は1
35件、全体の約30%となっています。
3.年代・性別
20代から30代の被害者が最も多く、全体の約54%を占めています。性別では、男性の被害が若干多いものの、大きな差はみられません。